先日MFクラウド確定申告でe-Taxによる申告ができるか調べてみたで書きましたように、今年も確定申告書等作成コーナーで申告書を作成し、そこからe-Taxでデータを送信することになりそうです。
ただ確定申告書等作成コーナーに関して度々悩まされるのが、Macの最新OSでは利用できないという問題です。
今年もうちのメインマシンMacBookは最新OS:macOS Sierra(Ver.10.12)に更新してしまっていますので、これで動くかをまず確認してみました。
公的個人認証サービス利用者クライアントソフトは動いた
まず事前準備として、e-Taxを利用するには公的個人認証サービス利用者クライアントソフトをインストールする必要があります。
公的個人認証サービスのセットアップのページで確認すると、利用者クライアントソフトは正式にはEl Capitan(Ver.10.11)までしかサポートしていないようです。
しかし利用者クライアントソフト自体のバージョンはVer 3.0と去年と変わっていませんでした。
そこで去年インストールしていましたJPKI利用者ソフト.appを試しに起動してみたところ、問題なく起動してマイナンバーカードの証明書情報を読み取ることもできました。
カードの読み取りに利用したのは、去年までと同じ以下のジェムアルトのカードリーダーです。
去年までは住民基本台帳カードを利用していましたが、新たに入手しましたマイナンバーカードもこのリーダーで読み取れることがわかって一安心です。
なお去年までの住民基本台帳カード利用時にはSmart Card ServicesをMac OS Forgeから拾ってきてインストールする必要がありましたが、マイナンバーカード利用時にはこれは不要だそうです(上記のセットアップのページにアンインストールの方法も書いてあります)。
電子証明書の登録ができなかった
利用者クライアントソフトがあっさり動きましたので、これに気を良くして確定申告書等作成コーナーのセットアップに取りかかりました。
こちらも最初に出てくる確認事項を見ると、推奨環境はEl Capitan(Ver.10.11)までのようです。
しかしここはチェックが緩く、macOS Sierraでも確認済みのチェックを入れると先に進むことができました。
次にe-Taxを使用するのであれば、利用する電子証明書が住民基本台帳カードのものからマイナンバーカードのもに変わりますので、これを再登録する必要があります。
しかしこの電子証明書の再登録画面で問題が発生しました。以下のように肝心な登録画面の中身が真っ白で表示されないのです。
この現象は去年書きましたEl Capitanのe-Tax送信問題、対処方法判明のe-Tax送信時にJavaプラグインがブロックされる問題と似ているような気がします。そこでこの時と同じようにSafariの設定でJavaプラグインの実行許可を設定してみましたが、今回はそれでも状況が変わりませんでした。
というわけで、macOS SierraではJavaプラグインで処理される電子証明書関連の処理で問題が発生するようです。
したがって、少なくとも今回のような電子証明書の登録処理や最後のe-Taxでの送信処理は他の環境で実行する必要がありそうです。
私はとりあえずこの部分だけ、VirtualBox上のWindows10から実行して切り抜けました。そこから先の決算書・申告書などのデータ登録については、今のところmacOS Sierra上のSafariでも問題なく行えています。
追記) 2017/03/02
コメントで頂いた方法を試したところ、macOS Sierraでe-Taxの送信に成功しました。
詳細は以下をご参照ください。
→青色申告完了。macOS Sierraからe-Taxで送信できた
SafariのJavaのプラグイン設定で、optionキーを押しながら、ポップアップメニューをクリックし、「安全なモードで実行」のチェックを外せば、問題なく作動させることができ、登録から申告データの送信まで全て完了できました。