出世で負けて年金で勝てるか?

以下のブログ記事を読みました。

やどかりブログ | 出世で負けても年金運用で勝つ!考

元は日経ヴェリタスに載っていたコラムということですが、会社では勝ち組になれなくても、確定拠出年金の運用や投資の実力で、定年になるころには会社で出世した連中に勝つ、という話のようです。

ブログのやどかりさんの考察では

これから「投資に関心を持つ勝ち組」が増えるとなると、勝ち組ゆえ本気出して節約・投資に取り組まれると、生涯賃金も負け組より高いだろうし、「出世で負けたら年金運用でも負ける」に変わるんじゃないかなって気もします。

ということのようですが、これについて自分も感じることを書いてみます。

はやり勝ち組は強い

まずやどかりさんの意見に近い部分ですが、やはり会社の勝ち組、というか少なくとも正社員という立場をキープして年収5〜600万円以上の平均を超える年収を得ている人は根本的に強いです。

とりあえず出社さえしていれば、多少パフォーマンスにブレがあっても毎月数十万円の給料と年2回のボーナスが振り込まれ、ひどい無駄遣いをしなければ年間数百万円の資産を毎年確実に積み上げていくことが出来ます。

この点のメリットは、生半可な年金や資産の運用では簡単に逆転できません。これは仕事を辞めてみて、より一層強く感じる点です。

人の時間や気力には限りがある

一方、やどかりさんとちょっと違うかなと感じるのは、会社の勝ち組が本気を出したら、年金や資産運用でも勝ち組になれるのか、という部分です。

もちろん世の中には本当に優秀な人が居ますから、両方で勝ち組になる人は確率論的には存在するでしょう。

しかし、これも仕事を辞めてからより一層感じるようになったことですが、何かを成し遂げるには時間と気力が必要で、しかもそれには限りがあります。最初は仕事を辞めればあれもこれもできるかと思っていましたが、年金や資産運用のことを本気で調べたり考えたりしていると、他のことにはなかなか手が付けられないのです。

ですから、いかに能力のある会社の勝ち組といえども、資産運用でも合わせて勝ち組になれる人は本当に才能と運に恵まれた限られた人のみではないか、という気がします。

思ったほど差は広がらない?

以上をまとめると、会社で出世街道から外れてしまった人、あるいはそもそも会社からドロップアプトしてしまった人が、年金や資産の運用だけで会社の勝ち組を逆転するのは簡単なことではありません。

しかしその一方で、会社の勝ち組から外れてしまった人でも、そこで浮いた時間や気力を本気で年金や投資の運用、節約などに向ければ、会社の勝ち組との差は思ったほどは広がらない場合が多いのではないでしょうか。

まあ最終的な勝ち組は資産の大小ではなく、各々が各々の手法で築き上げた資産のなかでどれだけ幸せを感じる人生を送れたか、で決まると思いますが。

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『出世で負けて年金で勝てるか?』へのコメント

  1. 名前:すっぱマン 投稿日:2013/11/21(木) 23:49:09 ID:2c501d5c2 返信

    資産運用で成功できるのは極一部の人です。
    勉強したから必ず勝てる訳ではないので
    勝ち組・負け組みと呼ばれている人々のうち
    年金の資産運用で成功する確率は大差ないと思います。
    よって生活費が同じであれば出世で負けた奴を年金運用で見返すなどと言う事は殆ど不可能という事になりますね。
    今の大企業の部長職や課長職と一般社員ではかなりの年収格差がありますから。

    • 名前:サイト管理者 投稿日:2013/11/22(金) 09:27:28 ID:4df20f646 返信

      すっぱマンさん、はじめまして。

      確かに短期の投資で一攫千金というのは非常に難しく、結果的に成功した人も運の要素が大きいのではないかと思います。

      しかしその一方で、このブログでも色々書いていますが、長期的視点に立った分散投資、NISAや確定拠出年金による節税、生命保険の見直し、免除制度の活用などによる公共料金の圧縮、日々の生活での節約などをやるとやらないとでは、最終的に大きな差がでてくると私は考えています。

  2. 名前:TPP反対 投稿日:2013/11/22(金) 09:57:27 ID:c8d09de16 返信

    会社の勝ち組から外れてしまった人が本気になって投資をするより、本気になって仕事した方が圧倒的に成功すると思うけど?

    • 名前:サイト管理者 投稿日:2013/11/22(金) 12:18:36 ID:4df20f646 返信

      TPP反対さん、はじめまして。

      おっしゃることも1つの道ではありますが、仕事でいくら頑張っても昇進も昇給もしないということも珍しくはないご時勢ですから、難しいところですね。