以下のブログ記事を読みました。
1米ドル=103円、これからどうしたら良いのか? — 内藤 忍 : アゴラ – ライブドアブログ
内藤氏曰く、
外貨資産を保有しないで、円資産を100%保有しているということは、これから円高になるというかなり強い予想をしていることを意味します。どうなるかわからないという人は円100%ではなく、円と外貨で半分ずつ、というのが基本のあるべき資産配分なのです。
為替の予想がつかないなら両方に賭ける、という考え方は面白いですね。
投資のことなどよくわからないから銀行預金しかしない、という人はまだ結構おられると思いますが、それはたとえ意識していなくても、将来円高になることに一点張りしているのと同じという話です。
今現在でさえ、円安が影響していると思われる日用品や食料品、光熱費の値上がりは徐々に実感出来る形で現れています。うちの回りのスーパーでも玉子・牛乳・ティッシュなど、去年より値上がり傾向の商品は挙げればキリがありません。
将来さらに円安が進めば、たとえ円ベースで資産が100%維持できていたとしても、それは実質的に目減りしているのと同じというわけです。
なおブログ記事本文にも書かれていますが、この話は自分の全資産中の投資に回して良い資産についてのお話ですので、間違っても全財産の半分を外貨に投資してしまおうなどとは考えないようご注意ください。
またもう一点、この話は円と外貨を半分ずつにしたら円一点張りの場合より儲かるという話でもないことには注意が必要です。
将来円高になる確率と円安になる確率が半々だとしたら、円と外貨半分ずつでも、円一点張りでも、また逆に外貨一点張りでも将来の価値の確率論的な期待値は同じです。
ただ一点張りした場合は賭けた資産が値上がりすれば大儲けできるが外れた場合は大損する、つまり将来の価値の変動率(投資の世界でいうところのボラティリティ)が大きいということです。
逆に円と外貨を半分ずつにすると、円安・円高どちらに転んでも大儲けもしないが大損もしない、つまりボラティリティが小さいので、安定的な運用をしたいならこちらがお勧めということです。
私の場合は、元々はこういう考え方からではありませんが、単純に分散投資という観点から、投資資産は日本資産と外国資産がざっくり半々ずつくらいになるバランスを目指しています。ですから、結果的にここで言われている為替的なリスクヘッジもある程度できている感じです。
将来、また円高の時代がやってくるという強い信念を持っている方以外で、今は円資産しか持っていないという方は、一度外貨投資を検討されてみてはいかがでしょうか。