以下の山崎元さんの記事がブログで話題になっているのを見かけました。
「日経平均2万円」でも、株を買っていいのか | 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場 | 東洋経済オンライン
日経平均も2万円を越え、ここからさらに日本株を買ってもいいのか? というのは株式投資を考える人全般が抱える悩みですね。
山崎元さんの考え方
それに対する、この記事の結論は
自分にとって「標準」(普通の状態ならこれくらい持つ)と思えるリスク資産組み入れ率がそこそこにあって、現在全くリスク資産を持っていない投資家は、これから株を買ってもいい。
とのこと。
この話の根底にあるのは、投資家が予想する今後の先行き(強気・弱気)が当たる確率は、高めに見積もっても6勝4敗程度の低確率なので、その予想に従って大幅にリスク資産の組み入れ率を変えるのは妥当ではない。
先行きは不透明だが、無リスク資産の金利プラス5%程度のリターンを見込める株式ならば、一定の比率をキープして投資し続けていれば長期的には報われるだろうという考え方です。
ブロガーの反論
これに対してあるブロガーの方は、期待リターン5%ということに対して、過去数年は大きなプラスだったので、平均回帰性を考えるとこの先中期的にはマイナスの可能性もあるのでは?という疑問を示されていました。
そのうえで、個人は機関投資家のように常時投資し続ける必要はないのだから、高値圏と思うときには休むのもありではないか、とお考えのようでした。
私の感想
私の感想としては、この件は結局自分の予想で相場の平均に打ち勝てると考えるかどうか、の違いのように思います。
高値圏と思うときに休むのは一見安全なように見えます。実際予想通りにそこから相場が反転すれば損失を防げますが、反対に予想が外れて更に上昇したときにはリターンを得る機会を失い、結果として平均リターンを引き下げます。
要は自分の先読みに自信がある人はそれに従ってリスク資産への投資比率をダイナミックに変えればいいし、自信がない人はコツコツとほぼ一定比率でリスク資産に投資し続けるほうがいい、ということになると思います。
この話はパッシブファンドに長期的に勝ち続けられるアクティブファンドは存在するのか、という話にも通じているように思われます。
私の場合は自分の投資能力にそれほど自信がありませんので、どちらかというと山崎元さん寄りの考え方をしています。
例えば今年の年初にNISAでニッセイJリートインデックスファンド購入開始で書きましたように、自分は今年NISA口座でJリートに投資してみようと考えました。
しかし、Jリート指数は去年後半からかなり上昇していましたので、既に高値圏となっている可能性もあります。
高値圏という判断に自信があればJリートへの投資は一旦見合わせるという選択肢もありましたが、Jリートを自分のポートフォリオに組み込むと決めた以上、買付は予定通り始めました。
もっとも、山崎元さんの考え方に完全に従うならば、想定したリスク資産比率に極力早く近づけるために、年初にNISAの購入枠一杯まで一気にJリートファンドを買い付けるのが正解でしょう。
しかし結局そうはせず、チマチマと今年1年かけて段階的に買い付けようとしているところが、頭ではわかっていても体がついて行かない自分の優柔不断さでもありますが。
山崎 元 氏は、ドルコスト平均法に批判的で、即時全額使いましょう的な考え方だと思いますが、NISA開始直後の2014年年初は株価が下落していて、「資産運用を、嫌いにならないでほしいと申し上げておく。」とおっしゃっています。
http://diamond.jp/articles/-/47114
長期的にプラスとの考えに基づけば、即時全額使うのが正しいとはいっても、目先で下落時した場合は精神的な負担は大きい気がします。
年単位の投資であれば、毎月投資して数回にでも時間分散していれば、上昇時には、金銭的にはマイナスにはなりますが、含み益にはなっているので、気分的には紛らわしてくれるのではないでしょうか。