今日、実家から郵便が届きました。最近そういうことは無かったので何事かと思いながら開封してみると、中から『「母校」からのお知らせです』と書かれた封筒が出てきました。
同窓会をトータルプロデュース
中を見てみると、出身高校の同窓会で名簿を作るので協力して欲しいとのこと。
一応母校の同窓会が活動主体ということになっていますが、どうも書類の体裁が整い過ぎています。
- 「その人に名前あり その人に母校あり」なんて名言風のセリフが印刷された封筒
- 母校の写真が入った協賛依頼文書
- 同窓会会長の写真の入った挨拶文
- しっかりバーコードまで印刷されたコンビニ支払い可能な振込用紙
などなど。
封筒の差出人・返還先が同窓会ではなくとある株式会社になっていましたので、どうもそこに作業を全面的に委託しているようです。
試しに名前で検索してみると、やはり「同窓会のトータルプロデュース」を唄う企業でした。
検索した限りでは決定的にまずい情報は出てこず、またホームページを信用すればプライバシーマークなども取得しているようですので、怪しい会社ではなさそうです(ネット上では、やはり怪しんでいる人もいましたが)。
ただ、ここまできっちり仕組み化されてしまうと、逆にちょっと違和感が出てきます。
同窓会名簿の存在意義
違和感を感じる一番の要因はコストの高さです。今回の場合
- 名簿作成協賛金:1口 10,000円
- 名簿購入:1口 4,000円
となっています。名簿に掲載されるのは歴代の卒業生約16,000人ということですので、その中で実際に出資する人が1割だけだったとしても1千万円以上のお金が動くことになります。
もちろん何をするにもコストはかかりますが、名簿を作るだけでこの値段になるのは営利目的の香りがします。
また個人情報保護が重要視される現在、情報の取り扱いが難しい同窓会名簿を専門業者に委託してまで作る必要があるのかという疑問もあります。
たとえこの業者自体は信用のおけるところだったとしても、名簿を手にしたたった一人の人間が名簿業者に駆け込めばそれまでですしね。
これらを総合的に考えると、もはや同窓会名簿作成はメリットよりデメリットの方が多い気がしてきます。しかし企業が儲けるためにも、今後もこういう作業は続いていくのでしょう。
個人的には協賛も購入もするつもりはありませんし、もし手段があるなら名簿への掲載自体も辞退したい気分になっています。