日本の社員は守られているのか?

今、ネットで以下のブログ記事が話題のようです。

私はブラック企業の経営者だった
(注:ブログが停止されたようなので、リンクを外しました。2013/12/09)

親から受け継いだ会社の経営が苦しくなり、従業員を次々解雇して最後は幽霊会社にしてしまったとのこと。

まあ、どこまで真実に忠実に書いてあるのかは不明ですが、最近会社を辞めざるを得なくなった身としては色々と考えさせられます。

特に気になったのは以下のフレーズ。

解雇は難しくなかった。
簡単だった。
超簡単だった。
赤子の手をひねるより簡単だった。
私は何の障害もなく、好き放題に解雇した。

日本は雇用の流動性が低いとか、正社員が守られすぎているとかよく言われますが、個人的にはこの元ブラック企業経営者の方に同感です。

確かに、会社は社員を強制的に解雇しようとすれば、それなりに高いハードルを越えなければなりません。しかし社員を自発的な退職に追い込む手段は、会社の裁量内でいくらでもあるのです。上のブログも「解雇した」と書いていますが、実際は「辞めさせた」ではないかと思います。

一番簡単なのは、本人の望まない職種に配置転換すること。顧客からのクレームが頻発するサポート窓口とか、ノルマのきつい営業職などはその典型でしょうか。会社はその気になれば、未経験でも平気でこれらのところに社員を放り込みます(これらの職に誇りをもって取り組まれている方はすみません。別に職種自体に問題があるというのではなく、「本人が望まない」というところがポイントです)。

また一時期、企業でこぞって導入された成果主義を悪用し、異常に高い目標設定や曖昧な評価基準を使用してどんどん報酬を下げていくとか、いきなり遠隔地に異動させるなどということもあります(雇用契約に特別な記述がなければ、社員は勤務地の異動を拒否できません)。

むしろ、世間で騒がれているリストラ部屋やパワハラによる退職強要であれば見え方が分かりやすいですが、これらは通常の人事評価制度の運用内で粛々と行われるため、見極めが難しいです。

今 会社に務めている方で、自分自身や回りの同僚にこれらの徴候がある方は、それが実質的な「解雇」に向けての布石である可能性があることに十分注意してください。

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