先日から書いていますようにゴールデンウィークは実家に帰省していましたが、今回は親と色々やりとりをしていてデジタルデバイドというものの存在を実感しました。
デジタルデバイドとは
パソコンやインターネットなどのIT技術を使いこなせる者と使いこなせない者の間に生じる格差のことをデジタルデバイドといいます。
一応うちの実家には自分がお古を譲り渡したパソコンがありますが、インターネットを引いていませんのでほとんど父親のワープロ専用機となっています。
従って外部から得られる情報はテレビ・新聞と口コミくらいのもので、その情報弱者っぷりはかなりもものです。
今回実感したデジタルデバイド
そんな環境の中で、今回デジタルデバイドを実感した例をいくつか挙げてみます。
Xホース
母親とホームセンターに買い出しに行った時に、庭の散水用ホースが欲しいと言い出しました。
BSの通販番組でやっていたものがいいということでしたがそのホームセンターには置いておらず、帰って話を聞きながらネットで検索してみると、どうもこちらの「Xホース」のことのようです。
Amazonにはこれも含めて同等品や類似品が多数出品されていますが、全般的にレビューの星の数が3〜3.5個程度とあまり高くありません。
レビューの内容を読んでみると耐久性がやや低いようで、「壊れた」「使えなくなった」というような意見が散見されます。
そのことを伝えて今回買うのは中止にしましたが、母親一人で店頭で見かければ買っていたと思います。
まあ高いものではありませんので買ってもそれほど大きな問題はありませんが、やはりネットでユーザーの生の声が聞けるというのは強力な武器ですね(もちろんその声の真偽を見分ける選別眼もある程度必要ですが)。
プリンターのインク交換
父親がプリンターのインクを交換したいが、黒のインクが2種類入っていて違いがわからないと聞いてきました。
プリンターの機種を見てネットで調べてみると、文章印刷用の顔料インクと写真印刷用の染料インクであることがわかりました。
父親はワープロで文書の印刷しかしませんので、顔料インクの方だけ交換すればいいということになりました。
こちらも自分で調べられなければ店で聞いてみるしかなく、最悪は必要のない染料インクの方まで売りつけられていたかもしれません。
ボイスレコーダーの使い方
こちらはデジタルデバイドと直接関係はありませんが、父親にボイスレコーダーの使い方を教えて欲しい頼まれました。
何とか手探りで使い方を把握して録音と再生の仕方を教えましたが、どうも80を過ぎると自分でマニュアルなどを見て理解する気力が沸かないようです。
老人のデジタルデバイドは解消できるか
こんな感じで、我が実家のデジタルデバイドの谷は深そうです。
まず第一にインターネットを引かせるという難関があります。これが開通しさえすればマシンの設定などは代行できますが、使いこなせるかよくわからないのに月々料金がかかる契約を結ばせるのも心理的に抵抗があります。
次に本人にIT機器を使いこなそうとする意欲・気力が沸かない、という問題があります。
特に父親は昔は自分で真空管ラジオを組み立てるような人でしたが、今となってはIT系の知識をいくら教えても一向に頭に入らないようです。
一旦無理矢理にでもある程度使えるところまで持っていけば、便利さに気がついてあとは勢いがつきそうな気もするのですが、なかなか難しいですね。
これからの高齢化時代、老人にこのデジタルデバイドを乗り越えさせるカリキュラムというものが開発できれば一儲け出来そうな気もしますが、かなり気が長くないと務まりそうにありません。