コインチェック騒動は他人事ではなかった

昨日の夜からネットはコインチェックのネム大量盗難事件の話題で持ちきりですね。

私もTwitterで関連ツィートの流れを見たり、AbemaTVでコインチェックの記者会見の生中継を観たりしながら、事態の推移をリアルタイムで見守っていました。

完全な他人事ではなかった

とはいえ、私はコインチェックに口座を開いてはいるものの自己資金を投入しての取引はしていませんでしたので、ある意味他人事だと思って騒動を眺めていました。

しかしよく考えてみると、以前にコインチェックのチャットをやってチャットボーナスを稼いでいた時期がありました。

あれはどうなっていたかと思い、昨晩久しぶりにコインチェックにログインを試みてみみると、一応ログインはできました。

そこでウオレットの残高を確認した結果が以下です。

ウォレット残高 20180127

一応記録上はビットコイン(BTC)とビットコインキャッシュ(BCH)の残高は消えずに残っていました。

日々もらえるチャットボーナスの額は大したことはなかったのですが、それが積もり積もったこととその後ビットコインが値上がりしたこと、およびビットコインキャッシュのハードフォークがあったことなどもあって、評価額はトータルで5万円弱とちょっとした金額になっていました。

これが今回の盗難事件で現在引き出し不能となっていますので、結局私も小規模ながら被害者の一人ということになってしまいました。

まあ今回の件でコインチェックが万一再起不能となり、これらが水の泡と消えてしまったとしても、私の場合実質的に失ったのはチャットに費やした時間だけですのでそれほどのダメージ感はありませんが。

仮想通貨自身に問題があるわけではない

ところで今回の件でまた、仮想通貨の安全性がネットやマスコミで取り沙汰されることになると思います。

ただ1つ注意しておきたいのは、少なくともこの件に関しては仮想通貨の仕組み自体に脆弱性などの問題があったわけではなく、それを取り扱う取引所であるコインチェックのセキュリティ体制に問題があったということです。

具体的は

  • 数百億円相当にものぼる大量のネムをネットからアクセスできるホットウォレットに置いていた
  • そのウォレットが送金に複数の秘密鍵を必要とするマルチシグに対応していなかった

という点がその後の報道などで明らかになってきています。

これらの弱点を突かれたことにより、何らかの手段でたった1つの秘密鍵を盗み取られたか、システムをハッキングされるなどしてネムを外部に送金されてしまったものと思われます。

日本でも代表的な取引所であるコインチェックの資金管理体制の実態がこんな状態であったのが一番の驚きです。記者会見では顧客の安全を最優先に考えていたと何度も繰り返していましたが、結果がこれでは儲け主義に走っていたと言われても仕方ないでしょう。

今回の件を受けて仮想通貨は全般的に調整に入りそうですが、しばらく経てば仮想通貨自身に問題があったわけではない、という点が見直されて徐々に戻っていくのではないかと個人的には思っています。

ただ、今回のコインチェックの管理体制はあまりにずさんでしたが、今後各社がこれを教訓にセキュリティを強化したとしても、人間の作るものである以上完璧は有り得ません。

瞬時にネットを通じて世界中どこにでも送金できるという仮想通貨の最大の利点は、同時に仮想通貨の最大の弱点を裏に秘めているとも言えそうです。

今後仮想通貨がさらに普及していくに当たっては、「うまく使いこなせれば」安くて便利(しかし一旦事故が起これば大変な事になる)という原発と同じようなジレンマと対峙していくことになるのかもしれませんね。

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