クローズアップ現代で以下の番組を見ました。
思いがけない退去通知 あなたも住宅を追われる!? – NHK クローズアップ現代+
年をとってから老朽化に伴う賃貸住宅の退去通告を受けるというのは、結構深刻な問題ですね。
私も今築20年を越える賃貸住宅に住んでいますので、あまり他人事ではありません。
高齢者の住宅事情のプラス要因とマイナス要因
住宅については、これから少子高齢化に伴う人口減少が進んでいくに従って家が余ってきますし、同時に高齢者向けの制度やサービスも充実していくはずですので、それほど心配する必要は無いという意見もあります。
しかし一方でこの番組で言われているように、老朽化が進行して特に安い賃貸住宅は徐々に減少しているという状況もあるのですね。そして老人の人口は確実に増えていきます。
これらのプラス要因とマイナス要因が綱引きを行った結果、自分が実際に高齢となった時にどのような住宅事情になっているかは、残念ながら今の段階ではほとんど予測がつきません。
番組を見る限り、少なくともまだ高齢化社会の入り口である今は、賃貸業界は高齢者にはかなり厳しい状況のままのようですね。
ホームレスとならないために必要なことは
ではどう転んでも老後にホームレスにならないようにするためには、今のうちに何を準備しておけばよいのでしょうか。
まずはお金
身もふたもない話ですが、まず必要なのはお金です。と言っても銀行や保険会社が煽るように1億円以上も貯める必要はないでしょう。
住居だけのことであれば、老人に貸してくれる家が無いなら買っちゃえばいいじゃない?でも書きましたように、いざとなったら小ぢんまりとした中古の家やマンションを購入できるくらいの余剰資金があれば、安心感がかなり違うはずです。
それくらいの資金があれば、最悪持ち物の大半をトランクルームに押し込んでマンスリーマンションなどで時間を稼ぎつつ善後策を練る、なんてこともできなくはないでしょうし。
最も必要なのは冷静な判断力と行動力
しかし実はお金よりももっと大切なのは、冷静な判断力と行動力ではないかと思います。
例えば番組で出てきた高齢の女性などは、生活保護を受けて食費も削らなければいけないような生活をしていながら、家賃や物価水準が高い都内に住み続けようとしています。
その生活を続けていれば遅かれ早かれ破綻する可能性が高かったのになにも手を打たなかったのは、少し酷な言い方ですが判断力が欠けていた面があったと言えるでしょう。
そして少しでも資金が残っているうちに家賃水準の低い地域に移り住むという行動をとっていれば、より住居が見つかる可能性は高まったでしょうし、後々資金的にも楽になったはずです。
また番組中で住宅政策を研究する大学教授が言われていたように、弁護士や支援団体などに相談するというのも大事ですね。一人で悩んで時間を浪費し、結果的に何も手を打てなくて破綻するというのは最悪です。
そいういう意味では、判断と行動力をブーストできるネットという武器を使いこなせるこれからの高齢者は、これまでの高齢者よりは恵まれていると言えそうです。
私もいざという時パニックに陥らずに冷静に対応できるよう、年をとっても最低限の判断力と行動力は維持すべく努力していきたいと思います。