先日からインターネット回線のmineo1本化に挑戦などで書いていますようにインターネット回線のmineoへの一本化を企んでいるわけですが、mineo SIM 2枚(AプランとDプラン)を揃えただけではどうしても不安な点がありました。
mineo パケット放題の問題点
それはmineoのパケット放題の最大通信速度500kbpsでは、どうしてもまともに動いてくれないシーンが若干ながらあることです。
大きなファイルや多数ファイルのダウンロードやストリーミングについては、遅いことは覚悟のうえですので夜間などに時間をかけてやる方針です。しかしなぜか、いくら時間をかけても処理がいっこうに進まないケースが稀にあります。
私が体験した範囲では、DropBoxで大き目のファイルの同期が数時間待っても終わらないケースや、一部スマホアプリで画面がどれだけ待っても開けないケースなどがありました。多分時間がかかりすぎて途中でタイムアウトし、最初からやり直しというような状況が起こっているのではないかと想像します。
こんな時にはせっかく2枚あるSIMをフル活用して増速を図りたいところですが、残念ながら通常のPCなどのネット環境では、複数の回線が繋がっていても一度に使われるのは1回線のみです。
最後のピースSpeedify
この点何とかできないかと探した結果、見つけたのが以下のSpeedifyというサービスです。
これはVPNサービスの一種で通信内容を秘匿するというVPN本来の機能もありますが、それよりも特徴的なのが環境に繋がっている複数の回線をまとめて通信可能にするという、まさしく上で書いた機能です。
複数の回線をまとめて利用する機能は一般的には回線Bondingと呼ばれ、今までこれを使うには該当機能を備えたルーターなどの高価な機材を導入するか、Linuxなどで複雑な設定をする必要がありました。
しかしSpeedifyを使えば、PCに専用アプリをインストールするだけで以下のように複数回線を束ねた環境が簡単に作れます。
これはPCでUSBテザリングしたmineoの回線2本をまとめている状況です。最大500kbpsの回線を2本まとめても合計の最大1Mbpsがそのまま出るわけではありませんが、通信が適度に分散されますのでWebブラウジングなどをしていてもそこそこ快適です。
ただSpeedifyの弱点は、バックグラウンドでサーバーが動いていますので毎月のランニングコストがかかる点です。通常の月額課金で1,200円ほど、1年契約しても1カ月当たり700円ほどかかります。
しかし今なら長期契約の割引キャンペーンをやっていて、3年契約なら1カ月当たりのコストが370円程度まで下がるということで、思い切って3年契約してしまいました。このくらいのコストなら、mineo一本化が成功すれば十分元が取れます。
Speedifyのもう一つの価値
さてこれで2本のmineo回線を束ねて使えるようになったわけですが、実はこのSpeedifyにはもう一つ利用価値があります。それは回線の通信速度を自由に絞れるという機能です。
mineoのパケット放題2本を束ねた最大1Mbpsの回線でも、やはり遅いと感じる場合や最悪動作に支障をきたすケースは残念ながら残ります。
その場合はもうパケットを消費する高速モードに切り替えるしか手がありませんが、ここで問題になるのは高速モードのスピードが出過ぎてパケットが異常に消費されることです。
私が試した範囲でも、PCでテザリングした状態で高速モードに切り替えると、1分だけで数百MBのパケットが消費されたというケースがままありました。これでは数十GBのパケット容量のストックがあっても安心できません。
そこで重宝するのが、Speedifyの最大転送レートを制限する機能です。具体的にはmineo回線の転送レートをこの機能で1~2Mbps程度に制限しておけば、1分当たりの消費パケット数はせいぜい数十MBに抑えられますので安心して見ていられます。
この機能は地味ですが、私のように有料のモバイル回線容量を有効活用したい場合には、上記の回線をまとめる機能よりある意味重要かもしれません。
Speedifyのこれら2つの機能を活用することで、mineo一本化の現実味が一気に増しました。またSpeedifyは1つの個人アカウントで最大5台までのマシンで利用でき、AndroidやiOS用のスマホアプリも用意されています。
スマホの方では、自身のモバイル回線とWiFiテザリングした回線をまとめて高速化するというような使い方もできますので、色々と活用していきたいと思います。