課金ガチャに崩壊の兆し、そして次は...

スマホ用ゲームアプリ「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」の返金騒ぎが話題になっていますね。

課金ガチャ 返金騒動

元々はゲーム内で有料アイテム(500円相当)を使って行われる「まほうの地図ふくびき」(ガチャ)で、価値のある「金の地図」が価値の低い「銀の地図」よりも大量に入っているかのようなグラフィックが描かれていたにもかかわらず、実際には「金の地図」の出現確率が5%程度と非常に低かったためにユーザーが騒ぎ始めたものです。

これに対してゲームベンダーであるスクウェア・エニックスは、グラフィックの表示上の「金の地図」と「銀の地図」の数を半分ずつにするという小手先の技で切り抜けようとしましたが、そのことで余計にユーザーの反感を買い、ゲームの課金プラットフォームであるAppleやGoogleへの返金請求騒ぎに発展しました。

最終的にベンダー側としては、以下のようにガチャで使用した課金アイテムやポイントを返還することで事態を収拾したいようですが、ユーザー側の返金請求への意欲はまだまだ納まっていないようです。

スクエニ、「DQMスーパーライト」のガチャ問題で謝罪–ポイント返還など対応説明 – CNET Japan

またこのことをきっかけとして、見かけよりも当選確率が低い他のゲームのガチャについても、返金請求を行う動きが出始めています。ガチャは課金ゲームの収益の柱であり、この動きが広まればゲーム会社の経営に影響を与えることさえ、無いとは言い切れません。

これらのことを見ていると、少々強引なことをしてもユーザーはゲームしたさのために受け入れると高をくくり、安易な課金ガチャビジネスに興じていたゲームベンダーに対して、我慢の限界を超えたユーザーが手痛いしっぺ返しを開始した、という図に見て取れます。

個人的にも、いかにゲーム内では価値が有るものとはいえ、何の実体もないものを入手するのに1万円前後も必要になるという価格設定は、健全なゲームの作りとは思えません。このことをきっかけとして、課金ガチャのあり方が見直されていけばよいと思います。

隠れリストラとの類似性

また、今回この件を書いていて思い出したのは、先日隠れリストラ抑止に一筋の光で書きました「島流し訴訟」の件です。

あちらも、明確な法律違反さえしなければ好き勝手な人事をしても社員は受け入れると思い込んでいた雇い主の企業に対して、個人である社員側が我慢するのをやめて反撃に転じた例です。

長引く不況の中、企業は明確な黒でなければあらゆるグレーの領域にまで手を伸ばし、個人であるユーザーや社員を犠牲にしてでも収益改善に奔走するということを示したのがこれら2件です。

これらのことをきっかけとして、個人であっても納得のいかないことには泣き寝入りせず、企業とでも戦うという姿勢が広まっていけばよいと思います。また企業側も、節度をわきまえずに限度を超えれば個人であるユーザーや社員も黙ってはいない、ということは肝に銘じておいていただきたいと思います。

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『課金ガチャに崩壊の兆し、そして次は...』へのコメント

  1. 名前:卵納豆御飯好き 投稿日:2015/03/24(火) 22:15:51 ID:9c59a7c39 返信

    アイテム課金はまだ良い、しかしガチャ課金はどんなゲームであれ禁止して欲しい。
    そもそも金払って欲しいアイテムが手に入らない>だから欲しいアイテムの為に数打ちゃ当たる戦法>数万、数十万ぶち込ませる(ぶち込む方にも問題は有るが)・・・どう考えても悪徳商法だと思うし、麻雀やポーカー賭博と変わらん気がするが?
    なんつーか、毎月の利用料金だけじゃユーザー遊べない、会社は稼ぎにならないという時点で【日本のゲーム会社はオンラゲーに手を出すべきじゃなかった。】と思うが?姦国にでもモバイル、オンラゲー天下取らせて置けばいいじゃん?
    24時間サーバー維持だけでも莫大な費用が掛かるなら、オフゲー開発に人材や費用を掛ける方が余程マシ。

    24時間ゲームに張り付いてる廃人と、仕事や学業で週に二、三時間しかゲームが出来ない人を同じサーバーでプレイさせるのは愚の骨頂、超低モラルユーザーが増加しオンラインで多くの摩擦や問題を起こしてる現状で、どんな大作オンラゲー作っても無駄だと思う。

    • 名前:観楓 投稿日:2015/03/24(火) 23:10:51 ID:15fe27efa 返信

      卵納豆御飯好きさん、コメントありがとうございます。

      自分はガチャ課金を全面禁止すべきとは思いませんが、今のガチャはあまりに収益性に偏りすぎていると思います。たかがゲームのアイテムを入手するのに何万円もの課金が必要になるのは異常です。

      もちろん課金するユーザー側の問題もあるのでしょうが、やはりゲームを提供する企業側に安心して楽しめる製品を提供する知恵と品性を身につけて欲しいものだと思います。