一日不作一日不食さんの以下の記事を読みました。
成為さんははっきりとはおっしゃっていませんが、引用先の以下の記事はやはり突っ込みどころが満載ですね。
貯蓄と投資の違いを考えよう 脱「持ちっぱなし長期投資」へ | マネーの達人
投資で過去の実績はあてにならない
前半の「銀行預金金利が低いことを理由に投資と向き合うと、たいてい失敗する」という話はまあいいとして、その後の具体的な投資手法の話がいただけません。
20年前から年初に日経平均株価を買って年末に売ることを毎年繰り返せばプラスになるということですが、これをもってこの手法が20年、30年の老後に向けての資金準備の強力な武器になるという見解はいかがなものでしょうか。
投資においては、過去の実績は参考にはなっても将来の実績を保証するものではないというのは常識ではないでしょうか。
ましてや話しているのは20年、30年の長丁場の話です。この変化が激しい時代に過去20年に起きたことが、将来20年にも単純に繰り返されると考えるのはあまりに安易なように思います。
本気で長期投資している人は持ちっぱなしではない
それに、今の時代に本気で長期投資を考えている人は、日本株だけを買って何十年も持ちっぱなし、などということはまずしていないと思われます。
投資ではオーソドックスな話ですが、資産を長期間保持するなら、複数クラスへの分散投資と定期的なリバランスが推奨されます。
日本株、日本債券、海外株、海外債券などの複数クラスに資産を分散して投資することによって、特定クラス下落時のリスクを軽減できます(最近は経済危機などでこれらが連動して下げることもありますので絶対ではありませんが)。
また、値上がりしたクラスを売却して値下がりしたクラスを買うリバランスを定期的に行うことによって、利益確定と低価格資産への先行投資を機械的に行うことができます。
買った株が20年後に上がっているか下がっているかという丁半博打ではなく、投資先の成長性に応じて地道に資産を増やしていきたいと考える長期投資家は、これらの手法を実践しているはずです。
ついでにリバランスを実施
一応、自分もそういう長期投資家の一人です。持っている投資信託は、日本株式、日本債券、海外株式、海外債券と、ちょっと色気を出して海外リートに分散投資しています。
今年2月の資産下落時に若干の追加投資を兼ねてリバランスしたばかりでしたが、この話が出たついでにチェックしたところ、既にクラス比率にかなりの偏りが起きていました。
2月から一番成長したのは海外リートで実に約+12%、次いで海外株式の約+9%です。一方一番成長率が低かったのはやはり国内債券で約+1%、次いで海外債権の約+3%でした。
偏りがリバランスを行う基準(自分の場合は5%が目安)を超えていましたので、ついでにリバランスの注文を出しておきました。
上記のような状況ですので、今回は海外リートと海外株式の一部を売って他の資産クラスを買うことで予定のクラス比率に近づけます。