2月も後半に入り、新年度が始まるまであとひと月ちょっととなりました。新社会人になるべく、今忙しく準備をされている方もいらっしゃると思います。
自分が就職したのはもう25年以上も前のことで既にその仕事も辞めてしまったわけですが、その頃を思い出して考えるのは、もっと早くから資産運用を本気で始めておけばよかったということです。
そこで今日は、自分がこうしておけばよかったと思う若いうちの資産配分などについて書いてみます。
これから資産構築する人にお勧めする資産配分
社会人になって働き始めると毎月給料が入ってくるわけですが、最初は仕事で覚えることも多く、資産運用にまでは頭がまわらない場合も多いと思います。
そうなると毎月振り込まれる給料は振込口座の普通預金に積み上げられるか、良くて定期預金に預け換えるくらいが関の山ということになります。
しかし資産運用はできるだけ早く始め、長く運用するほど効果が現れやすくなるものです。
また、新社会人へのお金に関する2つの提言で書きましたように就職1年目は住民税がかかりませんので、資産運用のスタートダッシュをかけやすい時期でもあります。
そこでまずお勧めするのは、給料から1ヶ月の生活に必要なコストを差し引いた残りの余剰資金を安全資産とリスク資産に振り分けることです。
安全資産とリスク資産の比率はとりあえず半々でいいでしょう。
安全資産分は定期預金や個人向け国債などで手堅く運用していきます。
リスク資産は資産運用と自己投資に分ける
一方、リスク資産の方は資産運用するのはもちろんですが、もうひとつ考えておいたほうが良いのは自己投資です。
若い頃は貯蓄などせずに自己投資に励めと助言する人もいますが、自己投資はかなりハイリスク・ハイリターンの性格がありますので、さすがに貯蓄ゼロで全額自己投資というのはお勧めできません。
自分の感覚としては、リスク資産の半分を自己投資に当て、残り半分で資産運用するくらいがちょうど良さそうな気がします。
したがって以上をまとめると、
- 給料から1ヶ月の生活に必要なコストを差し引いた余剰資金について
- 50%を安全資産
- 25%を資産運用
- 25%を自己投資
に割り振るということになります。
各カテゴリの内容を考える
以上、安全資産、資産運用、自己投資の3つのカテゴリを挙げましたが、各々の中身を具体的にどうするかを考える必要があります。
安全資産
一番簡単そうな安全資産でも、定期預金は大手銀行とネット銀行では金利が数倍も違う場合があります。
また長期運用なら定期預金より国債などのほうが有利かもしれません。
資産運用
資産運用は株式、債券、投資信託、外国為替(FX)など、様々なターゲットがあります。
自分でこれだとピンとくるものが無ければ、とりあえずネット証券の口座を開いて低コストのインデックスファンドを買ってみることをお勧めします。ターゲットをそれだけに絞っても、国内・先進国・新興国の株式や債券など、様々なものに投資できます。
自己投資
自己投資はぼーっとしているとやらずに過ごしてしまいがちですので、常に自分の興味が有ること、気になることを問いかけ続けてください。
興味があることの本を買う・セミナーやコミュニティに参加する、気になる場所に行ってみる、気になる人に会いに行く、などやることは色々あるはずです。
自分のブログを立ち上げてみるのもいいかもしれません。
以上いずれについても、自分の頭でやるべきことを考えることが重要です。
細かい内容や比率よりも行動することが重要
ただし、あまり深く考えすぎる必要はありません。未経験のことがよくわからないのは当たり前です。
わからないから立ち止まるのではなく、気になることに向かって行動しながら、それまでの経験を活かして軌道修正していけばいいのです。
分配の比率についても、資産運用がうまくいきそうなのでもう少しこれを増やしてみようとか、自己投資が楽しくて成果が出そうなのでこれの比重を増やしてみようなど、人それぞれに自分の色を出していけばいいのです。
若いうちなら多少失敗しても挽回する時間があります。最悪なのは何もしないで時間とチャンスを逃し続けることです。
とはいうものの、最初のうちは生活基盤となる資金に余裕がありませんので、大博打は禁物です。安全資産の比率を下げる場合は十分に経験を積みつつ、慎重に行って下さい。
また、この文章は働き始めた頃の若い人を想定して書きましたが、それ以外でもまだ資産運用や自己投資について十分に考えられていない方にも当てはまります。何かを始めるなら、早いに越したことはありません。思い切って気になることに向かって踏み出してみてください。