世の中、大抵の答えは白でも黒でもないグレーの部分にある

いやー、今朝のモーニングショーはひどかった。Go Toキャンペーンの説明に出てきた自民党の武井という議員を玉川氏を筆頭とするコメンター陣が総出でつるし上げしていたやつです。

少し前にこのブログで宣言しましたように私はモーニングショーを習慣として見るのはやめましたが、朝の身支度をしているときにちょっとテレビを付けたらたまたま目に飛び込んできてしまいました。

Go Toキャンペーンは是か非か

話は終始、東京発着を除く範囲でGo Toキャンペーンの実施を決めた政府に対し、Go Toキャンペーンの実施に疑問を抱くコメンター陣が攻め立てるという構図でした。

私も別に今の時期にGo Toキャンペーンを強行することに大賛成というわけではありませんが、手を変え品を変え一方的な決めつけで一議員を責め続ける番組内容は見るに堪えず、早々にテレビを切って出かけてしまいました。

中でも玉川氏が「Go Toをやって感染者が出るのはある程度仕方がないとお考えですか?」という質問にYesかNoかで回答を迫ったところが最高にひどかった。

政府の今までの言動からしてYesかNoかで言えばYesなのは明らかですが、そんなことを具体的に口に出して言えば揚げ足を取られ、切り取りで批判が集中するのは明らかです。こういうやり方でマウントを取りにいくのはフェアではないですし、そのうちまともな議員などは誰も出演してくれなくなるのではないですかね。

逆に玉川氏に「Go Toを先送りにして旅行関連業者が潰れ、自殺者が出てもある程度は仕方がないとお考えですか?」と聞いたらYesかNoかで答えてくれるのでしょうか?

大抵は白黒つかないところに答えがある

私がこの手の話を聞くときいつも思うのは、こういう議論の対象になるような事象については現実的に白とか黒とか綺麗に決着がつくようなことはほとんど無く、大抵はその間のグレーのどこかに落としどころを探るしかない、ということです。

今回の件でいえば「Go Toキャンペーンを今すぐ制限無く全面的に施行する」というのも「コロナが収束するまでGo Toキャンペーンは完全に中止する」というのも極論すぎます。あえて極論するならそこまでするだけの根拠を明確にすべきですが、大抵は言い合うだけでそのあたりも不明確なままですしね。

まあブログなどでも「Aの場合もあるしBの場合のある」なんていうよりははっきりとAであると言い切った方が受けがいいですし、テレビもそういった方が視聴率が取れるのでどうしてもそういう方向に流れるのでしょうが。

しかし現実的に有効な答えを求めるなら、そんな単純な発想だけでは事は済みません。今のコロナの状況でいえば専門家も含めて完璧な対策を答えられる人などまだ誰もいないわけですから、専門家、経済人、政治家などの英知を結集して走りながら微調整を繰り返しつつ正しい答えを探っていくしかないように思います。

そういう意味では今回のGo Toキャンペーンで実施直前になって東京発着を除外することを決めた政府の態度は朝令暮改のようにも見えますが、当初の予定通りにごり押しするよりは現実に適応しようとしている態度が見えて個人的には評価しています。

ソフトウェアの開発手法が予定通りに一方向に作業を進めようとするウォーターフォール型から、短いスパンで計画、設計、実装、評価を繰り返しつつ逐次完成を目指すアジャイル型に移っていったように、多少拙速と言われても適宜状況把握に努め、俊敏にその変化に対応していった国が最終的にコロナの勝者になるような気がします。

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