国民年金2年前納のデメリット

3日前から2日に渡って書きました2年前納も含めた国民年金の支払い方法比較国民年金2年前納に関する疑問点の記事は多くのアクセスを頂き、昨日は一日不作一日不食さんにリンクを張って頂いた時を除いては当ブログ最高のPV数を記録しました。

今回は検索によるアクセスが多かったのですが、これ関係の検索キーワードで最も多かったのは「国民年金 2年前納 デメリット」でした。お得になるなら使いたいけど何か罠は無いのか?という心理は自分でも悩みましたのでよくわかります。

そこで今日は、国民年金2年前納に関するデメリットについて、自分に分かる範囲でまとめてみます。

2年目の保険料が下がると損をする可能性がある→訂正

これは国民年金2年前納に関する疑問点に書いた通りですが、前納した翌年に保険料が下がってもその差額の払い戻しは行われません。従って保険料が下がった場合は、毎年納付する場合より損をする可能性があります。

ただし、2年前納も含めた国民年金の支払い方法比較で示しましたように、2年前納による割引は他の前納手段より1年当たり1,000円以上安くなりますので、今まで実績がある程度の下げ幅であれば、結局2年前納の方がトータルとしては安くなります。

追記 (2014/02/05)
2年前納の保険料が発表され、2年目まで保険料が確定することがわかりました。国民年金の支払い方法比較 平成26年版をご参照ください。

途中から免除に切り替えることができない→訂正

国民年金には納付額1/4,1/2,3/4,全額の納付免除制度がありますが、一旦前納してしまうと、その期間中に免除に切り替えることはできません。

したがって、前納の期間の途中で失業する可能性があり、そうなってしまった場合には納付免除を申請したい、などの事情がある方は前納しないほうが無難です。

追記 (2014/02/07)
コメントにて、本件については改善されるとの情報を頂きました。
平成26年4月より「国民年金保険料を前納した後に、免除に該当するようになった場合に、免除該当日前に納付された前納保険料のうち免除に該当した月分以後の分に係るものについて、還付を可能とする。」という改正事項が施行されるとのことです。

ちなみに、逆に前納の期間の途中で就職して厚生年金に加入した場合には、それ以降の分の前納保険料は還付されるそうです(ただし、前納による割引は無かったものとして計算されます)。

申し込み時期が限られている

その年から2年前納するためには、2月末までに申し込みを完了する必要があります。

これを逃すと翌年からの扱いとなってしまいますので、申し込み時期には注意が必要です(締め切りが迫っている場合には、郵送ではなく年金事務所に出向いて直接申し込んだほうが無難でしょう)。

クレジットカード払いが使えない

今のところ、2年前納は口座振替のみでクレジットカード払いが使えません。

したがって、どうしてもカードのポイントやマイルが欲しい人は、多少割引率が低いのを我慢して1年前納のカード払いを選ぶ必要があります。

手元の現金が減る

これはまあ当たり前のことですが、2年前納にすると4月末に2年分の保険料約35万円弱が一括して引き落とされます。

かなりまとまった金額となりますので、それが元で生活費が足りなくなり、借金をするようなことになっては本末転倒です。自由になる現金に余裕が無い場合には、4月末という時期を考慮して慎重に判断してください。

以上、思いつくところを書いてみました。他に注意すべきデメリットなどありましたら、教えていただけると幸いです。

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『国民年金2年前納のデメリット』へのコメント

  1. 名前:麻垣康三 投稿日:2014/02/07(金) 04:35:56 ID:dbe2b15b8 返信

    >一旦前納してしまうと、その期間中に免除に切り替えることはできません。

    と上記記事にありますが、今年4月分から、国民年金制度のこの点も改正されて、前納した後に免除となった場合は、その分の保険料が還付される制度になるはずですが?

    茅ヶ崎市のHP(下記)中の
    http://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/kokuminnenkin/10169/034399.html

    「免除期間に係る保険料の取扱いの改善」
    に、そう書かれています。

    • 名前:観楓 投稿日:2014/02/07(金) 11:56:55 ID:d4fecd8c1 返信

      麻垣康三さん、情報ありがとうございます。

      社会保険に関する改定といえば利用者に厳しくなるものばかりのような気がしていましたが、こういう利用者の便宜になる改正も行われているのですね。

      本文の方を修正・追記しておきます。