今月から始まった大河ドラマ「軍師官兵衛」に刺激されて、最近少し黒田官兵衛関連の電子書籍を漁っています。
Kindleストアにはまさしく「黒田官兵衛」という名前の作品もありますが、それよりも「黒田如水」(黒田官兵衛の出家後の名)という名前の書籍が多数登録されています。
これは吉川英治と坂口安吾という比較的有名な作家が同名の作品を書いていることにも起因していますが、それにしても数が多いです。
単行本や文庫本を発行していた大手書店が、それをそのまま電子書籍化したものと思われるケースを除いても、以下のようなものが登録されています。
・吉川英治 作
・坂口安吾 作
値段が無料ないし100円前後と格安なので、おそらくいずれも青空文庫のデータをベースにしているものと思われます。表紙がシンプルで文字だけのものはAmazonが直接青空文庫から電子書籍化したもので無料ですが、他にも出版社などが有料で販売しているものもあるという状況です。
実際に出版されているということは青空文庫の規約や著作権的には問題は無いのでしょうが、個人的にはやや腑に落ちません。少なくともAmazon純正の無料版が登録された後は、有料版は販売を中止するか、せめて無料版があることを何らかの形で示していただきたいと思います(これを出版社がするのかAmazonがするのかは難しいところですが)。100円前後とはいえ、表紙だけのためにお金を払いたい人はあまりいないでしょうから。
いや、有料版には無料版にないこんな魅力があるんだという主張があるのならそれでいいのですが、その場合は何が違うのかをはっきり示していただきたいところです。さもないと、これも以前に書きました人の不注意につけ込むビジネスの1つなのかな、という気がしてきてしまいます。