「有頂天家族」読了

先日お知らせしました「ずっとやりたかったことを、やりなさい」読了に続き、今度は平行して読んでいました「有頂天家族 」を読み終えました。

これは以前の記事ボジョレー・ヌーボーの季節にあえて赤玉ワインなどでも少し触れました森見登美彦氏の小説です。

「有頂天家族」感想

私の場合、この「有頂天家族」との最初の出会いはテレビで放映されたアニメでした。

アニメの時にはその奇想天外な展開からかなりテレビ的な脚色がされているのだろうと思って観ていましたが、本書を読んでみるとアニメがかなり原作に忠実に作られていたことがわかり、驚きました。

狸、天狗、人間と個性豊かな面々が入り乱れ、作中の随所で描かれているエピソードはそれ単体でも面白いですが、実は綿密に絡み合っています。

そしてそれらの謎を明かしつつ、更に主人公 矢三郎とその家族(全員狸)の絶対的な危機からのどんでん返しを絡めて、狸の頭領 偽右衛門を決める選挙の日であり狸鍋を食べる金曜倶楽部の忘年会の日である十二月二六日になだれ込んでいく様は圧巻でした。

本格的な小説は長らく読んでいませんでしたが、久しぶりにものを読む楽しさを思い出しました。

次は「四畳半神話大系」

読後、筆者のWikipediaなどを読んでいると、本作の第2部が今年2月に既に出版されているのですね。

そしてこの「たぬきシリーズ」は三部作が予定されているということですので、いずれ第3部も出るのでしょう(第1部が出てから第2部が出るまで8年もかかったようですので、完結するのはいつのことやら分かりませんが)。

しかし私が次に読むのはこれらではなく、Kindleで以前に買っていた同じ森見登美彦氏の小説「四畳半神話大系」にしようと思っています。

同じ京都を舞台にしながら「たぬきシリーズ」とはまた違った色合いの作品のようです(作品的には「有頂天家族」よりこちらの方が古い)。

ループ物で後半に行くほど面白いという噂ですので、こちらにも期待です。

本を読む生活の復活

それにしても退職後は時間が余るほどあったはずにもかかわらず、2年以上も本格的な小説は1本も読まずに過ごしてきました。

活字の長文を読んでいると目が疲れるのと、純粋に文学的な作品を楽しむという心の余裕がなかなか持てないということもあり、長らく手が出せませんでした。

それが、寝起きに本を読むようにしたら何となく調子がいいで書きましたライフハックと日本語電子書籍を高速で読む方法発見!で書きました速読法に相次いで出会ったことにより、状況が一変しました。

毎朝、布団の中で古いスマホを使った速読を30分ほどするだけで、2週間ほどでそれなりのボリュームの本を2冊も読むことができたのです。

以前は自分も五十を過ぎ、目も老眼の気が出てきて本を読む気力がなかなか湧かないのもしょうがないかなどと考えていましたが、きっかけと工夫次第で案外なんとかなるものですね。

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